Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

素晴らしきフランス・ワイン

先週末の土曜日を振り返り、改めてご常連の皆様に感謝をさせていただきフランスの誇る極上のワインの世界観に浸る晩に。
・Chateau Mouton Rothschild’93 Pauillac
Musigny V.V’82 Comte Georges de Vogue
・Echezeaux’88 Dujac
・Chateau Pichon Laland’90 Pauillac
前半は心細さすら感じさせるかのような閑散とする私共に魔の土曜日かも?と待つしかない時間帯も。ファースト・ゲストは正にお客様を呼ぶ福の神のような女神で、ましてやいつもながら極上のワインを。
裸婦と言うか少女の裸体が描かれたこのヴィンテージのムートンは何かとストーリーに満ちた1本で。やり取りがゲスト側から得られるこんなアイテムはリストに含ませておきたいものですが、かなり昔に個人的に購入していたこのボトル現在の高騰に思えばワイン・ビジネスの面白さもこんなところに。
十分な美味しさながらもマダムは’82のムートンを何度か私共でもご賞味なだけに”普通に美味しい”と言うコメントだけでしたが。
2本目は”もう、完全に任せる”とのことでしたので危険な世界への扉を。ブルゴーニュの’82はボルドーの世評には劣るものの、この造り手のこのグラン・クリュは当然ながら・・・。私共でも初めてこのバーガンディをお試しいただき、共感を得られる最上のお褒めを。おそらくマダムの嘗てのご職業から推測するにDRCなども何度か試されておられるはず、ただピークの綺麗な熟成を経たこの世界感は初体験かと。
茨城からのドクターの久しぶりのご来店は、今宵も贅沢な。気も使われたのかブルゴーニュ最愛の彼の’88を。早いかも?そんな不安も途中からは消え去る彼の特有の艶かしいほどの妖艶な香りに気分は高揚し。2本目のボルドーの最愛のひとつラランド。’90ならば当然。五大シャトーすらヴィンテージの分も有り今宵は歴然と。正にほろ苦くビター・チョコレートの余韻ながら豊満な果実味にこのヴィンテージの偉大さを痛感させられ。
ちなみに澱の部分ながら、お近くのバーテンダーさんのご来店でブラインドを意地悪させていただき。流石にいい所までいかれるのですよね。素晴らしい、ただ経験としては先のマダム同様のところと言うのは致し方ないのでしょうか・・・・・。Sommelier R