Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

極上のワインと貪欲さ

昨夜もかなり久しぶりのムッシュに考えさせられ。顧客と言うものは離れてはまた戻って来ていただければ。以前オールド・ヴィンテージの価値観でどうやら意見の相違があったようで、それも久しくなられた要因のひとつだったそうですがまあお戻りいただく機会があれば私はそれで。
・Vosne Romanee Les Chaumes’97 Meo Camuzet
・Chateau Haut Brion’84 Graves
・Cote Rotie La Landonnne’86 E.Guigal
これ以外にもボルドーのグラン・ヴァンが軒並み開けられ後半に食傷気味な私がおりましたが、前半からのこの3本に尽きるかと。第二子の妊娠に伴いまたもやお一人での時間を持たれた先の方ですが、飲みっぷりは変わられず。それまでに今宵はアルバイトのソムリエールが、勉強に営業前から来ていたのですがこちらのご来店に思わず引きとめました。当然、最上のワインをお一人で飲まれるのが解かっていたから。意地悪を言うつもりはありませんが、ゲスト自身も彼女のソムリエとしての勉強を兼ねてお誘いされていたのにカミュゼのみで帰ってしまうのは余程の約束か何かあったのだろうか?まあ、良いとして。
もう、こちらには’70年代はお勧めしない。もうせんど飲まれただろうし、儚さには興味は有られないだろうし。レ・ショームはプルミエとは思わせない良く出来たキュヴェでしょう。ましてやパフュームの如く香りを漂わせ妖艶な。まだまだ、個人的には若い部分が残念ですがこの辺りのワインには彼自身は深く奥を求めては・・・・。
五大シャトー、良く考えればオー・ブリオンだけは価格を改定していなかったような?流石に上手に見つけられ平坦ながらも元気な’84を。正しく燻し銀のシャトーらしく通受けする繊細さに並ぶボトルに昨夜の閑散さを忘れさせてくれ。
3本目まではイメージしておりませんでしたが、最後は気を使われ。それでももう価格の上昇が顕著で稀少なギガルのシングル・ヴィンヤードを。やはり個人的な好みは否定出来ませんが先のフランスの宝物も霞んでしまう極上のローヌの王様。彼らの特別なキュヴェにも三者三様の好みが有るものの、’86とて今正にしなやかさにセクシーなブーケを撒き散らすようないやらしさまで感じさせ。シガーまでいただいてしまい、もうよろしく無いかと・・・・・。  R