Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

忘れない

二月がスタートしました。昨夜は個人的に忘れてはならない晩になりましたが、それもあってかイタリアの素晴らしい2本のワインを甘えさせていただく形にも。
・Barbaresco’73 Gaja
・Luce della Vite’01 Mondavi & Frescobaldi
いくら最愛の造り手とは言えイタリアを2本まとめてとは珍しく。大抵はブルゴーニュやローヌが含まれて来るのですが今宵は2本目がハーフ・ボトルと言う事もあって。
正直、顧客の皆様が来られるとワイン選びが楽しいもので。ましてやある程度の形でお任せいただけるのは、実はそれでも大変です。顧客の好みやご気分、私サイドでもリストのバランスやテイスティングの有無など色々と考えてしまうもので。でも、こんな時に明確に好みの造り手がいて品揃えも纏まっていると安心して扱うことも可能に。甘えついでに’73を受けていただく辺りにも今宵の状況は儚く。720mlという何とも中途半端なボトルではございますが、この時代のガヤは下っていくノスタルジーが極みで。先日のムートン’73同様、思いが詰まる銘柄かと。今回はスミレと言うよりは萎れた薔薇の香りに。その日の気分というものはワインに対しても色々な表情の変化を与える最大の要因かもしれません。
”葡萄の樹の光”エチケットのデザインも含めてモダンなワインの中でもとてもそしていつも安心感を得られてしまう1本かと。しかも’01ぐらいまだまだ若いヴィンテージなのに。オーパス・ワンの流れをくむ印象ははっきりと捉えられ、完成度の高い味わいにボルドー・スタイルのものでも落ち着ける数少ない銘柄かと個人的には。凝縮したカシスの風味は解かり易く、熟れたタンニンは嫌味が無くおもいっきり外交的な性格をのっけから。当然シガーが合わない訳が・・・・・・。どうも、最近シガー中毒のような気がしてきた・・・・・・。

           Sommelier R.Imamura