Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

日替わりで

いい時もあればやはり落ち着いてしまう日も有るのでしょう、昨夜は何気に寂しく。ただ、幾つかの唸らせられるワインは楽しめましたが。
・Gevrey Chambertin Les Cherbaudes’00 Beaumont
・Chateau Haut Bages Averous’88 Pauillac
・Hermitage La Chapelle’79 Paul Jaboulet Aine
久しぶりの京都の名士のお一人でしょうムッシュは、今宵もブルゴーニュで。本当に西村さんから渡されるワインは中には強烈なものも有りますが現実的で楽しめるワインを上手に。ボーモンのシェルボードは’00とは言えかなりこなれて来た印象で。在庫の残りを全ていただく条件で扱い易い価格帯への1本に。もう残す本数も無いに等しいですがブルゴーニュのお勧めです。
こちらも西村さんから。ほう、美味しいと素直にボルドーを楽しめるのは頻繁には個人的には無く。それでも今回はランシュ・バージュのセカンドの’88なら当たり前か。と頷いてしまいました。熟成したボルドーに求めるカシスのジャムとモカそしてトリュフと優等生をはっきりと演じており。グラスでこの辺りが出されると少し饒舌なムッシュも言葉数が穏やかに。
深夜のマダムは今宵ポール・ジャブレを。シャペルはクラシックな特別な1本。私も好きです、ましてや’79ならば期待は否がおうにも。ただ、’79は中々の良作年、まだ早い印象も十分に。大き目のグラスでゆっくりと。後半に甘みがグラスを支配する時間帯は訪れましたが、やはり気が付けばボトルは澱の部分へと。ジャック・レイノーのような強烈なセクシーさは無いもののふんわりと浮かび上がるローヌのティピカルな野獣香はどこまでも。この季節には、ふと体が欲する大切な銘柄のひとつでしょう。そして寄り添うようなコヒーバの紫煙が贅沢な今宵の〆でした。

             Sommelier R.Imamura