Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

少ないながらも

11月のワインの日は、少ないながらもご常連さんの数組に楽しませていただきました。
・Chablis La Forest’04 Vincent Dauvissat
・Chianti Classico Riserva’97 Antinori
・Chateau Talbot’93 St Julien
・Cabernet Sauvignon Artist Series’97 Kenwood
・Clos du Marques’86 St Julien
偶然、探し当てられないボトルもあるもので。マルク・コランのサントーバンが探しても探しても。代替で申し訳無くもドーヴィサならば。伝統的なシャブリの造り手は若いヴィンテージのプルミエであれば、柑橘系のアロマが清涼感を促し。
このところのヴィンテージでも乗りに乗るアンティノリですが’97ヴィンテージのキャンティは飲み頃が見えて参りました。リゼルヴァであれば流石にボルドーをも髣髴とさせる味わいが。しなやかで有りながらも上手に使われた樽のニュアンスが綺麗に溶け込みよりエレガントで。このクラスであればイタリアという括りを乗り越えて。
解からないもので。相変わらずタルボの’93のかなり熟れた柔らかい酸が主張するワインを好まれながらも、本当にお好きなのはおそらくカリフォルニアなのでしょう。個人的にもブルゴーニュ・タッチのものを好まれる方には理解が困難なものですが、このパワフルなカベルネ・スタイルを指示される顧客も随分おられます。
確かにケンウッドのアーティスト・シリーズの出来には感心致します。このクラスの誘惑的な香りと濃密なカシスの味わいに解かり易く満足される方が。
その後のクロ・ド・マルキが一段と理解に苦しみます。熟成感も含めてある程度出来上がった感のある’86はラス・カーズの面影も十分に。ただ、やはりゲストには香りの複雑さには理解を示されながらも味わいにはケンウッドに負けてしまうようで。まあ、お好みはそれぞれながらもお相手をさせていただく度に解からなくなってしまう・・・・・。クロ・ド・マルキには思いいれが有られるようですが今後はカリフォルニアで攻めさせていただきます。

                 Sommelier R.Imamura