Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

寒さの影響は

急にこの二三日は寒さが厳しく。インフルエンザの予防接種も受け、体調は万全で11月の後半から12月へと進んでいきたいものです。
ボージョレ・ヌーヴォーも先週末で、何とか5Lの樽は使いきれ。土曜日のお客様には欠品の対応になってしまう場面もありましたが、それはそれで仕方なく。ただ、確かに今年は先週内までは手持ちがあるほうが何かと重宝したかもしれません。まあそれでも金曜のゲストには、最初の言葉が「1杯ぐらいはヌーヴォー、お付き合いしていただけますよね?」でしたのでそれも考え物ではありましたが。
そして週明けも寒さは意外にもお人の動きには極端には影響は感じられませんでしたが、少しづつコートを羽織られる方も。そして、昨夜はホット・ワインをおっしゃられた方もおられましたが。残念ながらワインを加熱するのは申し訳無く。たしかにグラスの歩留まりなどは、対応できるものも無い訳ではないのですが基本的には・・・。
それでも結局、いつものムッシュには温まっていただけたでしょうか?
・Cabernet Sauvignon Special Selection’89 Caymus Vineyard
ソムリエとて憧れのカリフォルニア・ワインのひとつ、スペシャル・セレクション。ヴィンテージも’89ならばその期待もまた一段と。嘗てこのエリアに居住していたインディアンの種族の名を冠したこのワイナリーを世界に知らしめたこのキュヴェは贅沢にフレンチ・オークの新樽を高い比率で使い続け上質なカベルネ・ソーヴィニヨンを100%で贅沢に。還元的なインクのアロマは最初だけ、徐々にアメリカン・チェリーやミント、甘草などの香りが印象的に。時間と共に熟成した凝血のニュアンスなどボルドートスカーナを彷彿とさせながらもパワフルな質感はやはりニュー・ワールドのそれで。
そう言えば、前半の喧騒を忘れておりました。東京からの女性お二人はどうやらお取りまきがセレブ層のようで、非常に興味深いお話を伺えましたが。ちなみにパトリアルシュのグラン・エシェゾー’77でしたが。寄寓にもケイマスのムッシュにも以前、お試しいただいたもの。東京では随分、こちら様方は極上のワインを楽しまれておられる様子。ミシュランの東京版も情報が公開され、ますます巨大都市のレストランの行方は如何なものでしょう?

        Sommelier R.Imamura