Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

凄まじくグラン・ヴァン

駆け込むように10月の後半の意外な忙しさに今月の数字は安心感が。前半のムッシュには申し訳無いですが、やはり後半にいかついワインが。
・Chateau Pichon Laland’86 Pauillac
・Kikyougahara Merlot’86 Chateau Mercian
・Barbaresco Sori San Lorenzo’83 Gaja
・Mailly L’Antemporelle’83
・Bollinger R.D’82
・Chateau d’Yquem’79 Sauternes
前後半でメリハリがありました。部下の方への激励を兼ねた飲み会に上司の方のご苦労は見て取れ。1級シャトーと悩まれておられましたが、2級の最愛の伯爵婦人を。’86は高値の華のようですがやはり素晴らしい。メルローの芳醇さをたっぷりと。
何とも憎いセレクトに楽しませていただきました。日本のワインのフラッグ・シップではありますがそろそろ疲れもちらほらと。それでも理解の範囲で楽しいワインの世界観では。
ありがたくも美しい女性の偉大な面をまざまざと。まあ、私が乗じてしまったのもありますが、最終は不覚にも酔ってしまい。
ガヤの特別なシングル・ヴィンヤード、しかも’83で。マダムは以前も異なるキュヴェは飲まれましたが、そんなことよりソムリエの資格をお持ちのムッシュが葡萄品種を忘れておられたことが衝撃でしたが。勢いで開けられたシャンパーニュ2本は贅沢すぎて言葉が・・・・。マイィでさえグラン・クリュの高貴な熟成感と優雅さを讃えていたのに、芸妓さんの一言は効いたようでR.Dを。ボルドー以上にシャンパーニュの’82は極上の。このあたりからもう完全にお楽しみモードで仕事からは逃避していたような。
〆はイケムでした。これまた’79で。ただ、今宵最大の失態は初めての経験でした。抜栓直後にうっかりボトルを倒してしまい。おそらく¥10,000−ぐらいの甘美な貴腐ワインをカウンターに飲ませてしまうソムリエあるまじき行為になってしまい。大変失礼いたしました。本来ならば苦く感じてしまうこの後の状況だったのでしょうが、困ったことにこちらも当然のようにアカシアの蜂蜜を溶かし込む如く優美な至福のひと時を。
最終は使い物にならないお恥ずかしい醜態でした。

            Sommelier R.Imamura