Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

セカンド

何かゆっくりとした昨夜でしたが、ぽつりぽつりとお越しのゲストに結局ぶっ通しの晩に。それでも2:00ごろには落ち着いた状況でしたが。
・Pavillon Rouge du Chateau Margaux’92 Margaux
・Pommard ’98 Marquis d’Angerville
このところパヴィヨン・ルージュに縁が有るようで。また、先日のバアン・オーブリオンなども含めて五大シャトーのセカンド・クラスの熟成したポテンシャルを感じさせられて。今回の’92は実はあるエージェントさんのリストではルージュがブランと誤った記載がされており白だと思ってオファーしたものでした。後日、訂正のお電話にがっくりしましたが先方も幾分のプライス・ダウンを提示され、兼ね合いの中でいただきました。
本音では白なら見合う価格でしたが赤は・・・・。こんな経緯もあり今月のお勧めで私も少し還元した価格をリストに記載させていただき。
90年代でもっともネガティブな印象を感じ得る’92でしたが、逆に今が素晴らしくしなやかで。先日の’85を素晴らしく感じるソムリエならば15年ほどではまだまだ本性を見出せていない時期と判断するでしょう、その為ある意味での難しい天候は、このワインの使い方を暗示させてくれます。確かに’85のように包み込むほどの偉大さは無いものの、飲み頃を理解した上の抜栓はこの1本を引き立ててくれ。
ブルゴーニュ。価格、ヴィンテージ、生産者を鑑みるとリストから選ぶにはプライスさえ関係なければこれほど幸せなことはないでしょう。そこからニュイでなければ!などと条件が発生するともう手に負えません。そんな中私が今回選択したダンジェルヴィーユは伯爵が作るクラシックなスタイルでありながらもボーヌの野暮ったさを感じさせない流石に高貴な味わいを。やはり個人的には畑の名よりも熟成感そして造り手が重要のような。まあ、もちろんグラン・クリュは憧れですが。今宵もシガーを燻らせながらのテイスティングでしたが、ブラインドで差し出されたマダムはヴィンテージはほぼ的中を。エリアにかんしては先にニュイをおっしゃられたのは、致し方無いかと。何とも洗練された酸の綺麗な当たり方と果実味の細いラインが社交界の華を連想させます。

             Sommelier R.Imamura