Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

後継者

昨年の私共”ぶどうの蔵”のオーナーの悲報の関係で、決算が先月ではっきりいたしまして。皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。微々たる数字ではございますが、何とか黒い数字を見させていただけました。これもひとえに支えていただけるご常連様の皆様のおかげです。今年は本当に個人的のもタイトな数字に不甲斐ない思いを感じ続ける月ばかりでしたが・・・・・。
さて、業務報告はこれくらいにして昨夜の出来事は。
・Nuits St Georges’98 Emmanuel Rouget
ゆっくりと流れる時間が舞妓さんを二人引き連れたムッシュ達に引き裂かれました。バタバタとする瞬間は、追い討ちがかけられるもので4名様が二組お越しなだけでギリギリの仕事を強いられます。
個人的にはこのような煌びやかなシュチュエーションで、ワインをお任せでしかもはじめてのお相手のゲストの場合悩ましく。常識的なコストはございますが、利幅を選ぶかそれとも現実的な数字とソムリエ自身も含めたテイスティングの機会としても利用させていただくか?どちらもゲストにとっては選択権を放棄された上での葛藤ですので最も楽しい瞬間ではあるのですが、そのあたりがモラルは問われます。
今回は結局、安くは無いものの複数本手に入れることの出来た神様の後継者をテイスティングさせていただくことに。神様に付随するといっては失礼なのですが取り巻きの造り手たちは、皆様羨望の眼差しを。村名のこの1本も幾分現実的にお渡し出来。ただ、残念だったのはもう飲みきれない状態の皆様に。ただ、残り福と言うかテーブルでお待ちになられていたソムリエさんはラッキーなテイスティングを。個人的にはまだまだ硬さの残る状態でしたので「まだ若いかな?」との答えに「’98でも若いって言いやがる!」とのやりとりに今宵の空気は象徴されておりましたが・・・・・・。

              Sommelier R.Imamura