Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

終わらない夜

週末は結果的には、らしさのある晩になりました。若干ありがたいながらも18:00からのご予約にはエンジンは、気持ちよくは吹き上がらず。それでも一点の愚痴とデリカシーの無い男性のお言葉に気持ちが爽快になるようなお姉さんの返しには共感を。
前半のご常連のドクターご夫婦は、私どもの中ではかなり珍しいくらいの愛情に満たされたカップルで。今宵もムッシュのバースデイをマダムが祝われるような形でしたが、私どもよりもホンの小さな贈り物も。
それにお答えいただけると言うか、お勧めしたいこちら様へのワインは
・Chateau Lagrange’73 St Julien
・Chevalier Montrachet Les Domoiselles’87 Louis Latour
決して私のヴィンテージを飲みたいからと言う訳では無く。サントリーさんが所有される前の嘗てのエチケットは、ラグランジェ・ラヴァーのムッシュの心には届かれるのでは?と。作柄も造り手もダブル・パンチで問題回避出来なかったであろうこの1本は、確かに現在の素晴らしい面影には及ばないものの何よりも儚げではありますが熟成した時の重みと遷ろいを。もちろん未だに果実の甘みは、残りアフターにやや苦味は残るお料理に添い遂げるグラン・ヴァンでは。それにしても素敵なご夫婦の代表例に感じられて仕方ない。
深夜のご常連は、やはり今宵も私の肝臓にガソリンを注入され。お連れの方の正しく男三人でしか話せないような下のお話に新たな世界観を。そんな状況に添えられたワインがドモワゼルだなんて!品が無い私共にはワインにやや申し訳なかったですが、やはり熟成を綺麗に表現するグラン・クリュの白。待ってました!と言わんばかりのモカのアロマにバター・スコッチのようなリッチさを体感させられる特別では。
その後は予想通りワインだけでは飽き足らずに、秘蔵の感があるムートンのブランディーに手が付けられ。当然コヒーバにまで着火され、大切なデジェスティフは昨夜で五分の三まで減っておりました。
うーん、楽しい。

              Sommelier R.Imamura