Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

とびとびで

昨夜は、またもやウコンが活躍する晩に。実際に大きな数字を動かされたのは前半の4名様と中盤以降のお一人のドクターでしたが今宵も素晴らしいワインの世界を。
・Pol Roger Sir Winston Charchill’96
・Pinot Noir’97 1,500ml Beaux Freres
・Chateau de Fonsalette’83 J.Reyneaud
・Echezeaux’90 B.M.Noblet
今宵は珍しく4名様にて。シャンパーニュは前回ポール・ロジェの’88を試されたので今回はプレステージを。まだまだ、出っ放しの硬さは感じられましたが徐々にチャーチルの片鱗を顕著に。アーモンドのような甘みが上質な酸に溶け込み、名前負けしない存在感を。
ボー・フレール、義弟と言う名を冠したオレゴンの唯一あのパーカーが個人的な問題でテイスティング・コメントを公表出来ない造り手。名前の通りの理由なのですが、とても興味深いマグナムでは。オレゴンの冷涼なエリアで繊細なブルゴーニュ・タッチの味わいを表現すべく野心的な1本は、意外にもしっかりとしたアルコール感と骨格を持ち合わせたスタイルで。ムッシュが変わらず一人奮闘されておりましたが、後半からは私も援護射撃を。お互いにメタボリックとも戦いましょう。
今回も台風の影響を受けられたドクターは、今宵で良かったのかは微妙なようでしたがどちらにしてもお越しいただけたのであれば。ハーフのシャンパーニュは、本当に潤す程度で。今回はローヌの逸品を。お勧めの仕方には色々でしょうが、本当の意味でステージの違いをはっきりと感じさせるジャック・レイノーのフォンサレット。ヴィンテージも’83でなければ。最後の1本を使ってしまいましたが彼に哲学がはっきりと詰まった、ムスク漂う極上の1本に後半の勢いも。
そうなるとブルゴーニュも飲みたくなります。今月の特集のニュイ、ヴォーヌ・ロマネのエリアからグラン・ヴァンを。やはり’90は中々の複雑さを披露します。果実のコンフィから何処かしら黒砂糖のニュアンスまで、幅の広い味わいの層に酔いも伴ってか「ふー」と思わず声を出してしまう始末。
いずれにしても今宵も贅沢なワイン・バーでした。

               Sommelier R.Imamura