Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

クリスタル

相変わらず前半は、動きが無いときは全くの状況ではございましたが久しぶりのご常連さんに救われる形に。本当に半年ぐらいのご無沙汰になってしまいましたが、”ご無沙汰で”と言える方々が世界中に増えていくことも大切な兼ね合いでは。
今宵も少し甘えてしまいながらも次男誕生のお祝いを兼ねていただけ
・Cristal Brut’83 Louis Roederer
極上のシャンパーニュの熟成は個人的におそらく最も美味いお酒かと。今宵も特別でありストーリー豊富なプレステージを。
ボランジェ・ラヴァーのムッシュもご予算が許す限りであればこの美しい透明のボトルに閉じ込められた20数年の熟成した琥珀色のシャンパーニュは試してみたくなるもので。問題は唯一、男三人で飲み込まざる負えなかったことぐらいでしょう。
比較的、元気に上がる泡ではございましたがムッシュがおっしゃられる通り”奈良漬け”の香りを感じさせ。これは抜栓直後の還元臭で次第に消えていくもの。時間と共に正しく蜂蜜のアロマとカラメルやアーモンド、シナモンや鈴蘭の花の香りまで多彩に。まだまだ、若さも感じさせる酸の充実感がありこの銘柄の’73があればとふと考えてしまう自分が恐く。
また、こんな極上の美酒を飲みながら思い出していたのがタランティーノ監督の映画”フォー・ルームス”あるホテルに宿泊するゲストとそこのホテルマンとのバタバタのやり取りを面白おかしく描いたもので、自身も出演されていたお金持ちの役柄のタランティーノさんが”最高のシャンパーニュはこのクリスタルだ”と何度も叫んでいたシーンが脳裏に。
遂にロシア皇帝の愛飲した、暗殺を避けるため小型爆弾を仕込めないように特注された透明で底の部分に窪みが無いボトルをまた探す日々が始まりました・・・・・・・・・・・・・・・・・。

               Sommelier R.Imamura