Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

今宵は白ですか

今週のスタートは、日付が変わるまで男性陣のみの残念ながら華のない状況に。ご常連さんのムッシュ達は、大丈夫か?と言う閑散とした店内に一緒に飲もうかといった感じで。
そんな中今宵も土曜日の再来のようにラ・ミッションのムッシュが、飲みそこねられたあの1本を
・Veuve Clicquot Brut’80
・Chateau Haut Brion Blanc’85 Graves
先日悩まれた際に個人的には、この白のオー・ブリオンを飲みたかった。とお伝えしたのが火を付けたのかと思いきや、思い上がりでした。ご常連の祇園のお姉さんにお話されていたようで、そんなお話の勢いで今宵も。
こんな状況を作り上げてしまう彼女に流石だな、と思いながらもムッシュは他の女の子のヴィンテージを今宵もおまけにご所望に。
それでも十分なヴーヴ・クリコの’80を。軒並み’80は飲みつくされてしまいながらも辛うじて残っておりましたこの未亡人は前座にしては贅沢すぎる!オー・ブリオンの白も一気にサーヴィスして欲しいとのご要望に横並び7名様は技量を問われるところでしたが。
個人的な好みの為、このクリコにオー・ブリオンが食われてしまわないかと心配しながらもピークに達しているこのシャンパーニュは理解の範囲が広く。甘い芳香にどっしりとしたコクはこの時間帯でも見劣りなど一切。
興味深い特別なブランは時の経過でラベルの印刷も、もう消えてしまう寸前の状態に今宵の嫁入りはありがたく。ただ、この繊細な味わいにご理解が及ぶかな?と心配は皆様には素晴らしい経験に成られたのでは。複雑なへーゼル・ナッツのアロマに円みのある上質な酸を閉じ込めて細いながらも筋の通ったエレガントな味わいは彼の持ち味だったのでは。やや、穏やかなスタイルに落ち着きつつも稀少なこの白の’85を試させていただける機会を与えてもらえたことに感謝しまう。当然のように私にも十分なほどの1杯をご相伴にいただけたことにも感謝いたします。
所要時間1時間で次のお店に女の子5人を引き連れて祇園街の欲望の中に消えて行かれました。

               Sommelier R.Imamura