Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

お気をつかわせました

昨夜の金曜日は、前半のまったく鳴らないお電話とは対照的に中盤以降はご常連さんに気を使わせてしまったような素晴らしいワインを第二子誕生のお祝いを兼ねて。
・Chateau Lagrange’99’88 St Julien
・Savigny Les Beaune’98 Emmanuel Rouget
・Salon Blanc de Blancs’96
・Corton Clos Rognet’97 Meo Camuzet
二件目の急なお電話にぎりぎりのお席でしたが、やはりご常連さんにお席の確保がさせていただけるのは嬉しい限りで。ドクターはサントリーさんのストーリーも加味されたラグランジェがお気に入りで。幾人のゲストにも買収された年の’83をリクエストいただいておりますが最近は中々見かけません。まだまだ元気な’88ですが’99とはやはり比較になりません。軌道に乗り始めたこの頃の偉大なヴィンテージはきっと心を揺さぶる特別なワインのひとつとされる方もおられるのでは。
ややお若い方の大切なゲストのお一人は、今宵も律儀に彩人の誕生祝を片手に。ここまでされると残念ながら甘くなってしまう弱い人間です。微々たる身入りでも開けてしまい。ルジェはサヴィニーでも素晴らしく伸びやかな甘みを蓄え。ただ、後方のテーブル席のご夫婦に粋に交換されたワインと比較せざる負えない状況は酷でした。
ついに東京に行かれてしまいますが、とにかくお体に気を付けられて。幾つかの門出を含めた今宵は、サロンで。お言葉に甘えてお恥ずかしながら未だテイスティング出来ていなかった’96を。確かに’95は時間が必要なヴィンテージの印象は否めませんでしたが’96は世評通りまとまりが感じられ。酸は感じられるものの独特の蜂蜜感は既に出ており、数年後も期待大の優美さを。
ボーヌ・エリアでも心奪われる赤の特別はやはりコルトンから。ましてやカミュゼはリストから1本も無くなってしまいましたが、それも理解出来るほどの素晴らしさに先のルジェでも畑の格を残念ながら。ふんわりと口中に入りながらも徐々に太くなる甘みのラインに圧倒されながらも押し付けがましさなどは微塵も。セレブのような煌びやかさは控えめなものの素性の品の良さを伝えてくれるジャイエの意思を継ぐ二人のワインに堪能し。
2:00ごろからの祇園街のご常連に止めを刺されました。Ryu