Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

薔薇の贈り物

昨夜は暇だった。久しぶりのご常連は来られたものの、期待の後半の時間帯も祇園街からは賑やかさは感じられませんでした。
今宵はどうやらご自宅で薔薇の栽培を上手にされておられるようなマダムが。来しなよりバケツにつっこまれた、棘だらけの薔薇が10本ほど。何とも芳しいパフュームに、私の自宅のベランダにも咲き始めた薔薇の香りに同じものを感じました。普段はお渡しする側ですが、男性でも好きな方でしたら嬉しいものだなと妙に考えさせられ。親子でのご利用でしたが、娘さんは年頃でしたので随分と恥ずかしがられておられましたが少しお話のボリュームが大きかったものの、活き活きと感じられる女性には好感を抱くもので。
ワインもお好きなようでイタリア・ワインの銘柄をおっしゃられておられましたが、残念ながら存じていない銘柄でして。ただ、良く良くお伺いするとシチリアのコルヴォのことのようで。造り手の名前を連呼されており、見えてくるものが遠かったのですが、大体このように少しづつヒントが出てくるものです。
さて、今宵は4名ではございましたが結局シャンパーニュをほぼこのマダムが一人勝ちの飲みっぷりで後半は酔われ小さな破損を招かれましたが、こちらも連呼されていたピペ・エドシックのソヴァージュ・ロゼを。薔薇とシャンパーニュ・ロゼなんて、出来すぎのイメージですが決してこの瞬間にゴージャスな雰囲気は漂ってはおりませんでしたが・・・・・・・。
それから、今宵も新たな依頼が。ボランジェ20本とポンテ・カネ20本とのプライスとボトル1本で同額になってしまうご依頼が。新橋のあの雄ちゃんも通った高級店よりご常連さんを介してのご依頼で。当初はジャイエのクロ・パラントォーをxx万円で無いか?とのことでしたが、残念ながら大赤字のご依頼でしたが最終的には一晩悩まれて、あのポムロールの”ルパーン”を’88ですのでこのご時勢ではお安くも感じられるお渡し価格では?それにしても私共での価格も恐ろしいボトル、いったいおいくらで扱われるのだろう?ルパンはぶどうの蔵ではまだ扱えてはいない銘柄だけに、やや嫁入りのような寂しさもございますがこの時代ソムリエの仕事はこのようなワイン・ビジネスにも立ち入っていくものなのかもしれません。お断り出来ない条件もまたございますが・・・・・・・。

               Sommelier R.Imamura