Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

女性強し

暮れも押し迫り、最後の駆け込みのようなゲストは少なくはあるもののいつもお世話になっているお方ばかりで。
今宵もご常連のマダムお二人は、3本のボトルを飲み干され。いつも以上にお強く感じられ最後の最後に少しだけ口元が。
・Sauvignon Blanc’03 Joseph Phelps
・Cabernet Sauvignon Killerman’s Run’02 Kilikanoon
・Chateau Pontet Canet’98 Pauillac
カリフォルニアは、本当に良く出来上がったワインが見つけられるエリアで。全体的にコストは大きくなりがちですが、中にはお買い得なものも出てくるもので。昨年の年間最優秀ワインがこの造り手から選ばれたのも記憶に新しく、総じてクオリティの高いジョセフ・フェルプスソーヴィニヨン・ブランらしいフレッシュな青い香りが感じられその中に甘みがギュッと凝縮されております。このあたりは、一瞬の出来事のようにボトルは空に。
ここのところ、オーストラリアのこの造り手が妙に評価を上げていて。先日からシラーを使用しておりましたが、このカベルネも解かり易く強い果実のニュアンスと本当に熟れたタンニンがふくよかで。キラーマンズ・ランとはおどろおどろしいネーミングで。
最後は遂にフランスを。ポイヤック村のお利口な5級は’98らしく固めの骨格を残しながらも、存在感のあるタンニンが高貴さを物語り。華やかに香るクレーム・ド・カシスのアロマはやはりボルドーのより上質な姿を映し出しておりました。
十分すぎる酒量でしょうが、女性の底なしの力を垣間見ました。
ただ、そこに色を見出されちょっかいをだされたムッシュは最初はまだ許せましたが、後半は大人気無く。手強さはアルコールの強さだけでは無かったようです・・・・・・・・・。

               Sommelier R.Imamura