Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

相変わらずの・・・・・・・

土曜日の営業は、相変わらずの急な高熱に後半ハアハアと喘ぎながらの辛うじてでした。金曜日とは打って変わり、4名のご予約が9名に膨れ上がるなど大変ながらもありがたい結果に繋がりました。やはり急な展開でも21:30はひとつの目処になります、二件目でのご利用は特にこれからの時期21:00前は避けられたほうが祇園界隈のお店では賢明では。
さて、この晩はとにかくグラス・ワインで脅されるように次々と。嘗てのゴッド・ハンドは味わい的にカリフォルニアの豊満なスタイルに執着されておられるようで、毎度の事ながら今宵もオウ・ボン・クリマのニュイ・ブランシュ’98、ロバート・モンダヴィ’87などの稀少なヴィンテージが切り売りされてしまいました。ただ、残念だったのが前回もそうだったようにお隣で楽しまれていたロワールのソーヴィニヨン・ブランが今宵の一番だったようでシャルドネシャルドネとおっしゃられる意味合いには不思議さも・・・・・・・・・・。
体調不良もピークに達した1:00すぎにご予約いただいていた新たなワイン・ラヴァーが。今宵は極上なワインの指定がございましたので。
・BARBARESCO'74 GAJA
世界の極上ワインの造り手の一人アンジェロ・ガヤ。個人的にも最愛の赤ワインを作り出す彼のワインは、華やかで滑らかな質感を持ちながらも長い余韻と円みを帯びた熟れたタンニンを兼ね備えた力強い酒質を誇ります。まるでブルゴーニュの最上の造り手のワインが30年の熟成を経てまだタンニンが嫌味なく全体のバランスを取ってくれるようなスタイルに。ピノ・ノワールではほとんど見られない、状況ですがネッビオーロでは彼は造り得るのでしょう。
そんな彼のワインはヴィンテージ’74に於いては正直偉大な生産年ではないものの熟成の極みを堪能されるはず、コルクは当然彼の’70年代は厳しくソムリエ・ナイフでは無く両側から挟み抜く道具を使用するのですが、これはこれで初めてご覧の方には興味深いもので。今宵は皆様の日ごろの行いの結果か驚くほど素晴らしい熟成感と華やかなスミレ香と官能的な甘み、そして30年以上の時の経過など微塵も感じさせないタンニンの骨格がワイン全体の味わいを引き締めておりました。
そんなワインを楽しまれていたのに、お料理のオーダー・ミスやらお傘の渡し忘れなど申し訳なく、お恥ずかしく・・・・・・・。

     Sommelier R.Imamura