Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

皆既月食

ボージョレ・ヌーヴォー飲みたさもあってか、お人の出も賑やかな週末になりました。昨夜に続き二人でのがんばり合いで、凌いだ感じの病み上がりの大切なこの二日間でしたが結果と気持ちよい内容にも恵まれました。
さて、今宵はクラレットの出番が。
・Chateau Gloria’82 St Julien
・Chateau Lafite Rothschild’99 Pauillac
久々のボルドー・グラン・ヴァンにこちらも良いじゃないか!と改めて。特にヴィンテージ’82は、やはり素晴らしい。クリュ・ブルジョアのトップ・シャトーのグロリアは知る人ぞ知る、クラッシックな上質な造り手。まるで、ダージリンの紅茶を楽しむようなオリエンタルなアロマにハッとさせられ。プルーンや丁子、クローブなど様々に拡がる香りの玉手箱のようなワインで。また、24年の時の流れを微塵も感じさせない均整の取れた骨格にジェラシー以外何ものでもない最良のクラレット。
それから、五大シャトーの筆頭のラフィット。先日ご依頼いただけ探されていたそうで。まだまだ、若すぎて当然私のリストには入っておらず偶々ヴィンテージ’99は私の結婚したヴィンテージで、特にラフィットはこの年見られた皆既月食エッチングをボトルの方に施しておりコレクター・アイテムのひとつに。
拍車をかけるように、パーカーの評価が徐々に上がり気味でやや平坦な生産年のボルドー’99のライジング・スターになりつつありました。そんなことも含めて急なご依頼に、我が家のセラーから一本出番があった形に。妻には申し訳ないのですが・・・・・・・・・・・。
非常に楽しみなテイスティングでしたが、予想以上に硬く柳腰のラフィットとはとても感じられず評論サイドの評価があがるのも解かり易くおそらく10年の結婚生活ぐらいでは、とても微笑んではくれないような気がいたしました。カベルネ・ソーヴィニヨンの個性ばかりが主張するボディー・ビルダーのようでしたが・・・・・・・・・。が、ゲストが喜ばれていたので結果オーライで。
また、’99ラフィット探さないと。

             Sommelier R.Imamura