Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

進む進む!

20日のワインの日には、やっと久しぶりのご来店のマダムに安堵を感じながら。
前半のムッシュは、やはりブルゴーニュ好きかと思いきや万遍なくワインを愛される素晴らしさを。
・Aloxe Corton’85 Chandon de Briailles
・Chateau Boyd Cantenac’82 Margaux
聡明そうな女史が当主を務めるシャンドン・ド・ブリアイユ。若いヴィンテージのボーヌなどは幾つか試す機会はあるもののヴィンテージ’85は響きも熟成感も申し分無く。前回の1本は何となく、酸のニュアンスに硬さを感じたものの今回の引きとやはりゆっくり休ませたのは正解のボトルでした。シナモン・コケモモ・ダージリンなどオリエンタルな印象がとても凛とした表情を持ちます。艶やかに開き始めたピノ・ノワールの複雑さに時間は流れ。
いつもよりペースが早くなってしまい、2本目はボルドーのグレート・ヴィンテージを。4級とは言え’82は格付けシャトーのポテンシャルをまざまざと見せつけるヴィンテージに他なりません。柔らかくなり始めてはいますがプルーン、小豆、アプリコット・ジャムの甘みの中にしっかりとした骨格のタンニンを忍ばせております。マルゴー村の奥ゆかしさを懐にと言った感じでしょうか。
やや、長居させてしまった今宵のディナー・タイムで。
後半は色男のついに結婚の決定に、驚きながらもお祝いを兼ねての
・Chateau Calon Segur’88 St Estephe
韓国国籍のお嬢さんとのゴール・インを決意されたホテル・マンは国際舞台をターゲットにされる営業マンらしくグローヴァルで。日本流に末広がりの’88のハート・ラベルを。ほろ苦い余韻に高貴さが漲る”誰よりも君を愛す”気持ちを忘れないで頂きたい。
また、色々おられるもので対照的にいつもお一人で後半酔いながらの登場のムッシュは今宵も1件目のレストランで女性とは道を同じく出来ず。たまたまのお知り合いに、へこまされておられましたが彼には春は訪れるのでしょうか?人恋しくなるこの時期、交錯する感情をワインとともにグラスに閉じ込めては如何かと・・・・・・・・・・・・・。

              Sommelier R.Imamura