Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

今宵もブルゴーニュ

本当に支えていただけるご常連さまの、ブルゴーニュ選択率が上昇し続けているのは嬉しくも一段と自身の仕事量を増やす原因になっております。
今夜はロマネ・コンティの料理人さんが、またもやお子さん連れで、そしてついに、気になるあの方の生業のベールが剥がされそうに。
いつもマダムとお二人か、ムッシュお一人でのご来店のこの方。以前は少し気難しい方かな?と思っていたのですが、この頃は随分近づかせていただけ
今夜などは”つぶやき”の反応でウコンを戴けたり。そんな今回もやはりシャンベルタンを。しかもこのドメーヌは稀少です。
・Chambertin’98 Ponsot
モレ・サン・ドニ村の特別なドメーヌ、ポンソはローランが携わるようになり飛躍的に。そんな彼の看板はクロ・ドラ・ロシュとグリオット・シャンベルタン。ですが、この崇高なシャンベルタンはごくごく稀少な本数のほとんど見かけられない特別で。若さは否めないものの、カキ氷のイチゴのシロップのようなアロマに流石に彼のは、早飲みタイプかな?と感じさせましたがシャンベルタンはそんなに一筋縄ではいかず。がっちりと果実味を内に閉じ込めながら少しづつ、その真価を見せ始めるタイプでした。
おまけでお土産にシャンパーニュのご依頼を。映画”カサブランカ”に使用されたと言われるシャンパーニュ・ハウスのヴィンテージ’73をご自宅まで。これにより、謎が少し解けてまいりました。
躾のよくされたお嬢さんは、愛嬌たっぷりで。女の子も可愛いものだなと、第二子を欲するところも。そんなお子さんに、「ご飯や」と呼ばせておられたしっかりとした日本料理を提供されるご主人さんは、温和ながらも彼もまたブルゴーニュに取り付かれたお一人。今夜はD.R.Cではございませんでしたが、ほっとさせてはくれずヴォギュエでした。
ヴィンテージ’82は興味がありました。2本ありましたが1本は取り置きにての売約済みでしたので。ブランディーのような照りが美しく、黒砂糖のようなアロマがまた印象的で甘みに包まれるような感覚に。村名クラスでも熟成とともに、その力を見せつける特別なドメーヌ。この時代のお家騒動の不安定さをよく指摘されますが、本当かよ?といつも思わされます。
偉大なブルゴーニュは、気がつけばリストから無くなっていきます。

              Sommelier R.Imamura