Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

意外な展開の8月

まだまだ始まったばかりの8月。通常は”ニッパチ”と言われるぐらい閑散期を迎えるぶどうの蔵ですが、今年は様相が違うスタートが切れております。終わってみなければ解からないものの、それでもこの状況を支えていただける皆様あってこそかと。何れにせよ、ワインバーだけでの営業に決断してシェフと二人三脚を選んで正解でした。明日のことは解かりませんが、悩みながらもたった二人の少ない知恵を出し合いたいものです。
さて、そんな今宵もやはりフランス優勢の空き瓶の山に
・Chambolle Musigny 1er’88 Joseph Drouhin
・Chateau Mouton Rothschild’87 Pauillac
ボルドーブルゴーニュの慰ぶし銀のようなヴィンテージの2本が。
人気のモレ・サン・ドニ村のシャンボール・ミュジニ。ましてや一級畑でしたら狙い目でしょう。中々のプライスではあるものの、ブルゴーニュのましてニュイのリストのページからは何故か値ごろ感を感じさせる1本に。造り手の印象かテロワールとは反するややボッタリした印象は、プロやワイン・ラヴァーの知的欲求心を擽ります。ブルゴーニュの彼女は如何に感じられたのでしょうか?
深夜3:00の閉店を目前とした抜栓はフィリップ男爵のデス・マスクをデザインされた若干いかめしいエチケットのヴィンテージ。気分的にもこのワインのご注文時には、一言添えております。「ストーリー溢れるヴィンテージなのですが、お人によっては縁起を気にされるようで・・・・・・」ですが、過小評価を受けてしまうヴィンテージながらも択一した造り手は現在とても良い熟成感をかもし出し、甘いリキュールを顕著に。なにより、ほっこりさせられる成人目前の成熟期を迎えて。
そんな中、ハウス・シャンパーニュのボランジェが冷えておらずハーフ・ボトルを開けざる終えなかった後半戦は情けなさも。それでも、文句ひとつ言わず4:00ごろまでお料理のリクエストに応えてくれた紺野くんには労をねぎらいたい。

               Sommelier R.Imamura