Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

今宵も差し入れは

土曜日は、まだまだゆっくりと流れましたが祇園祭の疲れはピークに達する今宵でした。
今晩のご常連のご来店は、どうやらビジネス上の埋め合わせを兼ねたものだったようでフランクではありながらも、意味深な状況だったようです。ワインとシガーの目的は、色々と難題が課せられましたがそんなこととも知らず面白みのある今宵でした。ただ、この間のお一人でのご来店のご婦人のお相手がおろそかになってしまったのが残念でした。ボランジェをごちそうになったのに・・・・・・・。
・Chateau Lynch Bages'78 Pauillac
・Barbera Vigna Ray'86 GAJA
・Pernand Vergeress'79 Joseph Drouhin
・Batard Montrache'82 Louis Latour
今宵のご同伴は、倹約家のラトゥールで。ヴィンテージ’78はまさしくラトゥールを彷彿とさせる力強さで。奥深いブケの広がりに、普段からラトゥールの’97を日常的に利用されているママさんも笑顔で。
東京からの学会を兼ねてのご来店の、先生は3年ぶりのお相手で前回はブルゴーニュでしたが今宵は、ガヤのバルベーラで。格下の葡萄品種ではあるものの、20年の熟成を経たこのワインは市場でも見つけることは不可能でしょう。上手に候補を幾つか挙げられましたが、やはり熟成の時の移ろいは若いワインにはかもし出せないもの。ネッビオーロにも見劣りしない上質のアロマを。
グラスで始まった先のゲストは、ジュヴレ・シャンベルタン’01から。酸を求めておられたのでフィリップ・ルクレールは解りやすく。その後が、難しく。最もピノ・ノワールらしいものを、とのリクエストは難しい!ルクレールの後にでしたのでこれが私の最もとは思いませんが、違う次元のピノ・ノワールを体感していただきたく。ルビー・レッドの美しさと官能的なブケの複雑さにスミレ香が美しく。この辺りから皆様の酔いもよろしい感じに。
最終は、白ワインを。これまた初体験をしていただけるであろう、ヴィンテージを。ましてや特級畑のバタールの’82は前回同様蜂蜜の香りを全身に
纏ながらも甘みと酸味のバランスが絶妙で、辛口の切れ上がりも香りとの裏腹さが面白みを。
ご一行皆様、酔いと合わせてご機嫌でお席を。この後、ご機嫌を取り戻されたご常連のムッシュがお寿司の差し入れをお持ちになられたのはプラス・アルファの出来事でしたが・・・・・・・・・。
             Sommelier R.Imamura