Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

プロも楽しめるテイスティング

梅雨の終わりは、中々訪れない厳しい雷雨の今宵は。3ヶ月ぶりくらいのご常連のご夫婦が。毎回長めのシガーをふかしながらのコース料理を楽しまれるこの方たちは、ワインのほうも中々のエンスーで。
・Chambolle Musigny La Combe d’Orveau’91 Henri Perrot Minot
・Chateau Pichon Laland’76 Pauillac
・Chateau Pichon Laland’75 Pauillac
ジーノ・ダヴィドフの生誕100年を記念したプレミアム・シガーをセレクトされながらのブルゴーニュのヴィンテージ’91は、実は同じくらいのプライスで’90との選択を迫られリストのヴィンテージ・バランスを考えてあえて’91にしたもの。そのうえ、ある友人のバーでこの銘柄の’90を試せて’91を選んで正解だったと今宵答えが・・・・・・・。ザクロのコンフィチュールが感じられ、近年の出来すぎたペロミノよりは個人的には印象が良く。
ボルドーからは伯爵婦人が。優雅かつエレガントでありシルキーなラランドは2級のなかでも、もっとも目をつけられるワインでありヴィンテージが遡れる極上のもの。リストには’81’78’76’75が並び’75’76の選択を問われました。これも実は’75が蔵出しのリコルク物。’76はオリジナルの私好みの、しっかり目減りした1本。個人的には当然ノスタルジー溢れる’76を。ですが、ご常連とはいえお好きな方には情報は出来る限りお伝えします。ボトルを並べてご説明を。
最終的には私のお勧めに。マデェイラの香りを放ちながら複雑に絡み合うアニスやムスクはのっけから官能美を。オールドは60年代くらいまで、この方にはお開けしましたがどうもラランドのラベルに先入観をお持ちのようで。刻々と変化する様を確かめるまもなく、ある意味予想通り’75をご所望で。こちらも当然のように元気すぎて。ブケは良さはあるものの酸も活き活きとし優等生過ぎて。万人受けはこちらでしょうが、個人的には。ご夫婦の意見も色々で定まりませんでしたが、最終的には嗜好品で。
確かにリスクを求めている訳では無いですが、いろいろな条件はございますがリコルク、目減り補充がなされていないオリジナルのボトルが私のリストは大半を占めていて欲しい。その為にも、業者さんとも健全な真摯なお付き合いをしたい!