Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

こんな晩も・・・・・・・・

週末の金曜日は、期待したいもの。ですが、やはり出だしは難しく。前半の寂しさは、ご常連のおつれになられた東京からのワイン・ラヴァーによって一転いたしました。今宵も私はソムリエ冥利に尽きる一晩に
・La tache’65 Domaine de la Romanee Conti
・Krug Collection’73
はじめは、グラス・リストをご覧になられていたムッシュは「ラトゥールは?」からシフト・チェンジを。お次は「ロマネは?」でした。さすがにロマネ・コンティは厳しく気付けば「’65はどうなの?」に。ヴィンテージ的には、正直難しいのは否めなくお伝えは。ですが、D.R.Cがリリースする、ましてやラターシュは別格で。抜栓直後よりあきらかに高貴さを纏うロマネ・コンティのやんちゃな弟は成熟しておりました。甘い甘い長期の熟成を経た最上のバルサミコのトロリとしたニュアンスは彼らの偉大さを如実に表現しており忘れがたい特別な秘薬と化しておりました。
これで、終わらないのが留めのシャンパーニュで「クリュグのヴィンテージはある?」とのことでしたので「’90はありますが正直まだ、はやく。一応クロ・ド・メニル’86とコレクション’81’73はございますが」に一日遅れた再度祝杯のヴィンテージ’73を。評価は色々なコレクション。ですが、素晴らしい琥珀色を帯びた蜂蜜とブリオッシュのブケはクラクラするほどセクシーで今夜は完全にワインに身を委ねるしかない官能的な一夜に。こんなこともあるかいな?と衝動買いした宝物は着実に私の手元から巣立っていきます。お渡ししたくない!と思う反面、若輩ながら支えていただけるご常連様のありがたさに頭があがりません。ですが、ひとつだけこの方にやめて欲しいことは親愛の念を込めた私共への股間のタッチは止めて頂きたい・・・・・・・・・。
最後に前半の変り種は
・Fleurie’80 Joseph Drouhin
ガメイがこんな熟成を!興味本位だけで仕入れてみたワインは、やはり色々試されたワイン・ラヴァーが飲み込まれ。熟成してピノノワールと見まがう、何とも長命なボジョレイ・エリアの26歳は偉大にして優美、フィネス溢れる圧倒的な果実味を讃えておりました。
実を言うと4:30。不用意に受けてしまった御予約に帰るに帰れません。「来た!あのヒールの品の無い音が・・・・・・・」  Ryu