Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

ボルドーな今宵

昨夜に引き続きお天気が気になったものの、今宵はまだ救いが有り。前半よりお席は、ほぼ埋まり。残念なのは、やはりビストロのフロアにてゆったりとお掛けになられたいご常連からの電話予約が。一度はご理解いただけたものの、やはりご商用でのご利用に振られてしまいました。今宵の空模様の如く。そんな日は、最終は何故か後一歩という結果なもので。ですが、ご同業のシェフなどの来店に紺野くんにも張りのある雨の水曜日だったのでは。
・Chateau Joanin Becot’03 Castillon
・L’Esprit de Chevalier’94 Pessac−Leognan
・Chateau Leoville Poyferre’93 Saint Julien
・Chateau Pichon Baron’93 Pauillac
今宵ボルドーの飲み頃が。リリースされたばかりの、ジョアナン・ベコはヴィンテージごとに、その酒質をあげ今や私の中では絶対の信頼感で。少しずつ上昇するプライスにやや困惑しておりますが、ヴィンテージ’03はやはり大ぶりに仕上がり彼女のこれまでの出来をはるかに上回るパワフル且つ健康的なワインに、飼い主に似るではないですがジュリエッタさんの面影にダブらせて・・・・・・・・・。
ご予算をはっきりと提示頂けるのは、私にも対応がし易く。香り華やかで重ための。これだけで十分なリクエストのされ方では。マダムはじっくりとリストを30分程眺められ。ムッシュはザッと流されて最終的には委ねて頂け。グラーブ・エリアの優等生のシュバリエはセカンド・クラスもお利口で12年の熟成香を讃えながらまだまだ元気に力を保ち。最後の最後にマダムがグラスを落下され、悪気がないことがはっきりと見てとれる彼女の対応はこちら側も笑顔が引き出される素敵な女性像がございました。気持ちの伝え方が上手なかたは、心にも美しさを持たれて。
ヴィンテージ’93のグラン・クリュ・クラッセの二つのシャトーはアペラシオンの特徴をはっきりと。男爵の名を冠するポイヤックはやはりマッチョな厳しさを示し、十数年の時間などは彼らにはまだ成長期でしかありえないと問いかけるような存在感を。カシスの強いアロマに支配され本性は漆黒のワインの中に収められ。・・・・・・続く