Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

連休前の駆け込みグラン・ヴァン

9連休の祇園のお姉さんは、休日利用の駆け込みグラン・ヴァンを。熱は少し下がってはいるものの中々ハードな今宵は、6:00オープンよりゲストは途切れず。今宵も最終はダラダラと続く体力勝負の印象が。
Musigny’88 Comte Georges de Vogue
・Chambertin Clos de Beze’89 Robert Groffier
・Nuits Saint Georges Clos des Corvees’98 Prieure Roch
最近は極端にブルゴーニュが、ボルドーのオールド・ヴィンテージをずらり揃えたワイン・リストもしっかりとご覧になられ、やはりおそらく国内でも屈指のオールド・ブルゴーニュの品揃えに、飲んでおかなければと食指を伸ばされ。兼ねてよりミュジニの熟成を望まれていたムッシュは、べっぴんさん3人に囲まれ酒池肉林と言った感じで。リーデルのソムリエ・シリーズはまだまだ熟成していく、この偉大な特級畑をしっかりと包み込み。するりと流れ込むピノ・ノワールのつややかさに、基本的にはご自身のお店では2000年を超えていくヴィンテージとの似ても似つかない表情に一瞬のフル・ボトルでした。
2本目はもう少し北のエリアの、シャンベルタンを。クロドベーズ、こちらも偉大な、特級畑。’90年代より評価は鰻登りのこのドメーヌ、最近ちらほらオールドが見かけられるもののリストでは杞憂な逸品。硬さを心配しておりましたがなんのことは無い、しなやかさをも帯びて。クランベリーの甘酸っぱさを感じさせつつ、甘みを奥に奥に潜ませて。それにしても、お休みとは言え「すっぴん」でお越しになられるとは・・・・・・・・・。いつもとの違いにいささか引き気味も。ですが、流石にムッシュの本命はバッチリと。
ロマネ・コンティの共同経営者の名に惹かれるのは、致し方なく。しかし、フィリップ・パカレはこのヴィンテージを最後に独立を。ヴィンテージの情報は、また感じ方を微妙に変える要因にも。パカレの最後の仕事はかつてのヴィンテージを使い続けた私にも、思いはあるもので。これで最後に1本を残すのみのモノポールは、先の熟成とは違いゆっくりと愛でる良く出来たワインでした。こちらは、お一人でのご利用でしたので甘みが凝縮する段階を感じて頂けたようで。
ブルゴーニュは、官能美の世界観が感じられる点が人気の理由では。