Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

待っていた賑やかさとグラン・ヴァン

ここ数日は中々伸びきれない、消化不良の出来にやや閉じこもりぎみの気持ちでしたが、やはり救いのようにご常連が。それにしてもこのご夫婦は、私の知る限りでも横のつながりのある他の飲食店への出入りもあられて、ましてや彼らのエチケット・ノートの内容はほかでは、考えられ難いワインばかりで思いも大きくなるばかりです。応援していただける皆様には、ビストロの閉店理由など少しずつお伝えしながらも、ご期待には応えたく・・・・・・・・・・。
さて今宵は
・Aile d’Argent’94 Chateau Mouton Rothschild
・Chateau d’Issan’88 Margaux
・Chateau Latour’69 Pauillac
ムートン・ロートシルトが造る白ワイン、エール・ダルジャン。一時は何か気まずさを、抱えてしまった随分長いお付き合いになるムッシュとも関係修復になっているようで、ホッとする最近ですが、このゲストにはお勧めを問われると嘘はつけず・・・・・・・。棚の状況まで伝えてしまうセールス内容に。中々の熟成の具合に流石と言わざる負えない芳ばしいブケは、ボルドー・ブランにも魅惑を。
19:00より最終的には1:00まで飲み続けたワイン好きのムッシュは、ご予算のマックスまで使い切り。普段は現実的なものを、上手に選ばれるもののご接待にはボルドー・グラン・ヴァンを4本しっかりと。最後はマルゴー村の3級まで。先にサンジュリアンやポイヤックの’90年代前半のものを楽しまれていたため、グッと熟成のステージの変わる好ましいヴィンテージの’88には柔らかさとエレガンスが。大柄の男性ばかりでしたが、2Fワインバーでもテーブル席での対応も納得いただける状態を作り始めております。6名様までは対応も可能では。
選ばれるツボが異なる、この方は難しい特異なヴィンテージでもしっかりと私とのやりとりをされ、偉大な造り手の真価を引き寄せます。バースデイ・ヴィンテージの方ように仕入れたものも関係無く。予想外に素晴らしく。未だにタンニンの跡を感じさせながらも、熟成の極みの官能的なブケをそこかしらに華やかに。やはり、ラトゥールは侮れず。こんな均整のとれたボディは文句なしに、このヴィンテージのベスト・ワインでしょう。
さて、明日もこの楽しみをひき続き感じたい。
  SOMMELIER R.IMAMURA