Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

跪いて飲むべし

最近やはり、記念日でのご利用が増え年に一回の事とはいえバースデイはとてもありがたく。今宵も兼ねてよりご利用いただく、祇園のトップ・ホステスさんが。先日より今日は美味しいワインを!とご予約いただいておりましたので楽しみにしておりましたが、なんとまあ。お連れのムッシュが白好きとは存じていたものの、そこまでいくとは・・・・・・・・・・・・・。
・MONTRACHET’84 Domaine de la Romanee Conti
・CHATEAU HAUT BRION Blanc’82 Grave
ついについに、白ワインでおそらく「ぶどうの蔵」の上限を更新したのでは。ヴィンテージは、流石にピンとはこないものの文豪デュマの「跪いて飲むべし」と言う言葉は、この禿山と言う意を持つモンラッシェに捧げられたもの。ちなみに、’84のモンラッシェは2432本しか造られておらず、あの最高峰のロマネ・コンティの4分の1しかない事になります。琥珀色に輝く液体からはトリュフ風味のチョコレートの香りがムクムクと起き上がり燻したナッツのブーケが深く、どこまでも・・・・・・・・・・・。
彼らが1ボトルで終わる訳が無く、当然のように2本目に。難しいセレクトですが、スタイルを変えてボルドーの白を。最上のボルドー・ブランはグラーブに有り。こちらも稀少なオーブリオン・ブラン’82。これも赤のヴィンテージ’82に比べるとやや見劣りするものの、酸のバランスが絶妙でミネラルが骨格をがっちりと形成しており。香りのニュアンスはやや類似してはいましたが、外観はクリアな印象に先のシャルドネのふくよかさが強調される贅の極みの今宵でした。それにしても、お姉さん方の一声は私どもの1日を左右し兼ねない瞬間も。
後半は、踊りの期間中ということもあり、ここのところ頻繁な宮川街の方々。今宵のバースデイは18歳の舞妓ちゃんでしたが、二組がブッキングする、お着物のお姉さん3人は若干の威圧感も。それにしても、皆様少なからずお疲れは出ているようで。それでも、しっかりと場を盛り上げる華やかさはやはり、この祇園町は華街だと再認識する私でした。
さて、明日は連日のD.R.Cを。今度はルージュで・・・・・・・・・。

           SOMMELIER R.IMAMURA