Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

ヴィンテージ’78

3月初日は、帰れない晩になりました。3:00すぎのご予約に持て余してしまいスタッフ全員に申し訳なく。ただ、雨のスタートにも関わらず動きのある今宵で。それに、偉大なワインが何本か
・Calera Reed’89 
・Clos de Vougeot’83 Mongeard Mugneret
・Chateau Pichon Laland’78
・Chateau Lafite Rothschild’78
カリフォルニア特集にお乗りいただいた、ピノ・ノワールの第一人者のこの造り手はもう一つのシングル・ヴィンヤードの「ジェンセン」に人気を押されしばしリストに居ついていた存在。予想通り、このゲストも’92ジェンセンと悩まれており「どちらがお勧め?」と問われたので、熟成好みのムッシュには少しでも時を経たリードを。若いころのカレラの気になる獣臭は影を潜めピュアなアメリカン・チェリーのブーケをいっぱいに讃えながらチューイン・ガムのごとく甘い、甘いリキュールに。
ヴォーヌ・ロマネの富裕ネゴシアンは、昨年訪問させて頂けテイスティングも幾つか。ヴィンテージ的にも’80年代前半では、安心感がある’83。テロワール如実に表現しているとは言わないまでも、安定した品質にはリスクも少なく。カリフォルニアとは対照的な日本の「さくらんぼ」のブーケは酸がエレガントに薫り、気分でどちらも飲み分けたい上質なピノ・ノワールでは。
ついている小川くんのヴァースデイ・ヴィンテージ’78。ましてや、ボルドーのグラン・ヴァンの2級と1級筆頭が。伯爵婦人はふくよかで、柔らかい質感が豊満な印象を。トリュフ・チョコの甘いニュアンスが贅沢で丸みのあるタンニンがヴォリューム感を与えてくれておりました。
抱きしめてあげたくなる程、繊細なラフィットはこの’78も健在でラランドより、細身でありながらもスラリとした無駄のないバランスに感心させられるほどのスタイリッシュな熟成を。けだるさを表現しながらもセクシーに起き上がるレディのごとく官能的な1本に、寝付いたお嬢を横にしながら久しぶりのご夫婦の時間を楽しまれたのでは・・・・・・・・・・・・・・。
と言いながらも、現在まだゲストがお飲みになられています4:00すぎ。
・Pinot Noir Reserve’00 Cristom
深夜の濃厚で危険な甘みが、彼女ら2人をこの後何処へと。