Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

クリスマス景気

23日のクリスマス・イヴ・イヴは、懸念された祝日の影響も有るのは有りましたが宝石のように輝く特別なワイン達が、心配をよそに・・・・・・。また、今宵はスペシャル・グラスのシャトー・ラトゥール’81 ダブル・マグナムが。24杯どりを目標にしておりましたが、実際は19杯が限界で。しかも、その内の4杯はお疲れさんのコイーバのお供に・・・・・・。原価償却がやっとな企画になりましたが、今回はゲストの皆様にももうひとつ上のサイズの五大シャトーに触れて頂く絶好の機会でした。3リットルのビッグボトルの’80年代は稀少でクレーム・ド・カシスのリキュール感は若さみなぎる、元気なワインでゆっくりとグラスを傾ける上質な1本。ところが、今宵は次から次へとグラン・ヴァンがこのワインを威圧しておりました。 
・Chateau Margaux’88 
気難しきヴィンテージ’88かつてはセカンドのパヴィヨン・ルージュ’88にしてやられたイメージの沸き難いものでしたが、やっと丸みを帯びマルゴーらしいフェミニンな印象に。
・Bonnes−Mares’’79 C.G.de Vogue 
’79産まれの彼女は、シャンボール・ミュジニの人気ドメーヌ。透き通るガーネットに、妖艶な甘さは官能的でベリー系のハーブ・ティーのニュアンスも。今宵、唯一のバーガンディーボルドーに傾く心にストップを。
・Chateau Petrus’81 
気持ちを揺さぶる、このロマネ・コンティに次ぐ高額銘柄は先日のペトリュ−ス’73、ムートン’73を飲み込んだ同級生の彼は本命らしき彼女に追い込まれながら、彼女のヴァ−スデイ・ヴィンテージの時の神を。償いの意味も含めて。中庸な作柄のこのワインも時間の経過と共にタンニンの角がとれ甘い、甘い特上のラズベリー・ジャムに。クリスマスにお二人を華やかに演出する偉大なワインは、これ以上ないストーリーの今月の特集からのお買い得な1本でした。ですが、最もラッキーだったのはアルバイトの珠ちゃんでした。彼女もうまれ年のこのワインの抜栓を目ざとく見つめご相伴に預かる、したたかな部分も・・・・・。女性には、かなわないと感じさせられる瞬間でした。
さて、明日のイヴはどんなロマンチックな夜になりますか?本音はバタバタの大変な1日になりそうですが・・・・・・。 
            Sommelier R.Imamura