Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

ボルドー左右のトップ

23日、土曜日は、難しい週末と思っておりましたが、ワインバーは力強く、7月の好調を維持しておりました。
本日はボルドー右岸と左岸のトップクラスのワインが、
右岸より・Chateau Ausone‘86
左岸より・Chateau Margaux‘93
どちらもこれ以上ないランクに付く2つのシャトーは、対称的な顔をみせておりました。
左岸のマルゴーは、現在五大シャトーの中でも最も仕入れ原価が高く、メディアの影響が人気のシャトーとはいえ、私共ではなぜかあまり大きな動きを見せない、不思議な存在感を持ちます。この‘93ヴィンテージは、ハーフボトルとは言えまだまだガッチリとしたタンニンの鎧をまとい、見下すような力を誇示しておりました。ただデキャンタージュすると、さすがに約12年の熟成と、ハーフボトルの近づきやすい華やかで女性的な甘味を讃えておりました。‘90年代のマルゴーは、その評判通りの官能的なものが多いかと・・・。
右岸のオーゾンヌは、否定のしようのないグレートヴィンテージ‘86。ここのところオーゾンヌはこのヴィンテージにこだわっておりました。こちらはメルローベースなだけに抜栓直後より丸みのある熟れたタンニンは、ホストテイスティングの段階においても、惚れ惚れする味わいで、甘味と骨格のあるバランスの良さに、このワインはステージが違うところにある事を、まざまざと見せつけておりました。気が付けばワインリストよりサンテミリオンのトップ2シャトーが欠品になってしまいました。ゆゆしき事態かと・・・。

 Sommelier R.Imamura