１８日、土曜日は今夜もビストロにてワインラヴァー達の団体の方がお越しになられました。この日ビストロでは、
・Ｃｈａｔｅａｕ Ｇｒｕａｕｄ Ｌａｒｏｓｅ‘７５
・Ｒｏｍａｎｅｅ Ｓｔ Ｖｉｖａｎｔ‘８８ Ｄｏｍａｉｎｅ ｄｅ ｌａ Ｒｏｍａｎｅｅ Ｃｏｎｔｉ
ロマネコンティ社の‘８８ヴィンテージは先日リシュブールを使わせていただく機会がございましたが、気難しいヴィンテージを感じさせる好例だったかと・・・。とは言え今回のロマネサンヴィヴァンは、彼等の造るものの中でも最も早熟な畑であり、抜栓直後は酸が強く、力を発揮しきれておりませんでしたが、大きなグラスの中で目覚め、ブルゴーニュの偉大なグランヴァンの一つでした。スミレ、すもも、八角、シナモンなど複雑にしてエレガントな香りは、ロマネコンティ社のイメージ通りで、味わいもグングン拡がり、甘く熟成した果汁はチェリーブランデーのような印象をも与えてくれました。
それと本日はワインバーにて一本、シャンパーニュの
・Ｃｏｒｄｏｎ Ｒｏｕｇｅ‘７５ Ｇ．Ｈ．Ｍｕｍｍ
３０年の熟成を経たシャンパーニュは、あのハンフリー ボガードが“君の瞳に乾杯”と名ぜりふを残した際に使用されたものらしいです。泡もとても儚く、熟成したムルソーのようで、これこそ私が求めるワインの一つの完成形でした。また何よりも少し遅れたバースデイプレゼントと、多少無理してオーダーいただいた‘７４ヴィンテージの彼に感謝の気持ちでいっぱいです。最後はダウンして寝入ってしまった彼を気に掛けながら、葉巻をくゆらせながらこの原稿を書けたことは良い思い出になるのでは・・・。
Sommelier R.Imamura
