Ｃｏｕｌｅｅ ｄｅ Ｓｅｒｒａｎｔ‘８８

２７日、水曜日は今月の結果がとわれる一日だったようです。ビストロ、ワインバーどちらも忙しく、１２月に期待できる結果が本日は得られました。そして今夜は久しぶりの御常連さんが白ワインの最高峰をご注文下さいました。ロワールのクロ・ド・ラ・クーレ・ド・セラン‘８８　ニコラ　ジョリー。何かとヴィオディナミ農法という点で話題に上がるこの造り手の畑は、アンジュ近くのロワール河ぎりぎりまで張り出した台地の上にあります。この畑の自然環境と日当たりの良さは何世紀も前から注目されていたようです。またこのワインはソムリエにとってはなかなか手強いワインで、サーヴィス温度やデキャンタなど、とても注意が問われるワインの一つです。白ワインにしては少し高めの温度でしっかりと空気に触れさせてあげたく、グラスのチョイスも考え物です。そんなこのワインは‘８８ヴィンテージという特上の生産年で、抜きたてより鮮やかな酸味を主張し、徐々にハチミツの様な甘みを引き出す、官能的なフランス屈指の白ワインでした。ちなみに先日のロワールワイン若手ソムリエコンクールに出場いたしました奥野君は、残念ながら良い結果を残せませんでしたが、京都のソムリエールが決勝まで残っていたそうです。立派な結果に私共ももっともっと頑張らなければ、と感じさせられる思いでした。

　Sommelier R.Imamura