涼やかな夜が終わりを告げ、春を感じさせる近頃ではありますが、私供の近辺では春を通り越して真夏の様に圧倒されるワインが次々とあけられています。
ドン・ペリニヨン・エノテーク'７３、サロン'８８'９０、シャトー・ムートン・ロートシルト'７８'８３等フランスの素晴らしいワインと共に、ドミナス'８７、ジンファンデル'７９/R.モンダヴィ、カベルネソーヴィニョン'９４/ダンヴィンヤードといったカリフォルニアのカルトワインが素晴らしい潜在能力を見せつけてくれています。今月は特にカリフォルニアをお薦めさせていただいている関係で、毎月他店で行われている試飲会をぶどうの蔵で開催していただいた折に、数々のワインを味わわせていただきました。ほとんどのワインが大変濃い色調で力強く濃密であり、太陽の照り輝くカリフォルニアの大地の素晴らしさを訴えかけてくる様に感じ取れました。それとは逆に、先程挙げた３種のワイン達は、圧倒するパワーが丸みを帯び、心地良いタンニンと凝縮された葡萄果汁が優しく華やかでカリフォルニアの葡萄畑を想わせてくれました。先月の日本のワインと同様にﾎﾞﾙﾄﾞｰやﾌﾞﾙｺﾞｰﾆｭ以外のまだまだ知らないワイン達との素晴らしい出会いがあると想像するたけで、日々とても楽しい次第であります。
S.Terabayashi
