ＬＡＦＩＴＥ '６０

今日、この日を待ち兼ねて、ご常連様の誕生日に取り置いていた“シャトー・ラフィット ロートシルト '６０”を、賞味する日がやってきた・・・。ご本人にしても、かなりのワイン通で「ボルドー'６０」については、熟知されていて私共々、恐る恐るのテイスティング・・・シャトー直出しで、ラベルは勿論きれいで、コルクも新しく、“'９１にシャトーにてリコルクした”と書かれた素性のしっかりしたワイン・・・色調はというと均一なガーネットで、全く疲れを見せず、ブーケは複雑で、暖色系の香りが支配する・・・スワールする毎に、目くるめく官能の世界へと導く・・・味わいは、ややもするとブルゴーニュのグラン・クリュの素晴らしい熟成を偲ばせる・・・“エクセレント !!”・・・実際、ラフィットは私にとって、難解なワインで、“ラフィット感”は、絶えず移り変わっていたが、“このヴィンテージにして、このフェミナンなフィネス”・・・やはり、偉大なワインだ・・・。“ムートンは、２０年にして、ムートンらしさを発揮する”というが、ラフィットも、この歳月を経てようやく、真価を醸し出すのだろうか・・・。